真珠の豆知識Knowledge
真珠の種類と産地
アコヤガイあこや真珠

木目が細かく美しいピンク色の『和珠』の母貝。
より良い形質の貝を作るために各地の貝で交配がおこなわれている。
クロチョウガイクロ真珠、タヒチ真珠

孔雀の羽のような美しい黒真珠を作る貝。
日本では石垣島と西表島で養殖がおこなわれている。
産地は、タヒチ、パナマ、ペルシャなど。
シロチョウガイ南洋真珠

大粒の真珠『南洋珠』の母貝。
内面の縁が銀白色のものと金色のものがある。
インド洋東部および西南太平洋の南北回帰線内に分布する。
産地は、沖縄、オーストラリア、インドネシア、タイ、ミャンマー、フィリピンなどがある。
マベガイマベ真珠

マベといえば半円真珠全般を指すことが多いが、正確にはこの貝の真珠をいう。
真珠には独特の虹色の光沢がある。
産地は、クロ真珠、南洋真珠と同じ。
アワビあわび真珠

真珠母貝のうちで唯一の巻き貝。
半円真珠養殖に利用される。
あまり市場には、出てこない。
イケチョウガイ淡水真珠

琵琶湖湖東の内湖と霞ヶ浦で養殖。
自然状態での生息は危機的な状況になっている。
現在では、中国産が大半を、占めている。
ピンク貝、コンク貝コンクパール

養殖の実験は何度かされたが、成功せず、現在のところではすべて天然真珠。主にカリブ海諸国を中心として棲息する。
カリブ海に住む現地人にとっては、貴重な食料になっている。
コンクパールは真珠層を有せず真珠光沢のかわりに、表面には絹糸状の光沢があり、やや陶器に似た冷たい外観を見せている。宝石として愛好されるコンク真珠は、色がピンク、あるいは甘いオレンジ色のものが中心となる。
この真珠の美しさは、珊瑚をしのぐ美しい天然のピンクにあり通常、真珠は匁(もんめ)を使用するが、この真珠に限り、重量の単位はカラットを使用します。
真珠のお手入れ方法
自宅で出来る簡単お手入れ方法
身に着ける際のご注意
- 真珠は汗や酸を嫌います。汗、酢、果汁、揮発性の高い化粧品、薬品、石鹸、ナフタリン、ベンジン、ヘアスプレー、香水・・・とにかく酸には気を付けましょう。果汁の中ではミカンが特にいけません!またオーデコロン・香水などを使ったときは、乾いてからアクセサリーを着けるようにして下さい。
- 日常の水仕事や入浴の際には身につけないようにしましょう。
使用後のお手入れ

▲真珠お手入れ用クロス
- ネックレス、ペンダントなど直接肌に触れることの多い真珠製品は、使い終わったら必ず柔らかい布などで拭いてください。身についた汗や化粧品などの水分や油脂分を吸収するガーゼのようなものが良いでしょう。夏場の汗がたくさん出る季節などはガーゼに少し水をつけた後で、から拭きを必ずしてください。
※真珠は海からの贈り物ですので、水がいけないわけではありません。 - ひどく汚れてしまった際には、お早めに真珠専門店にご相談ください。
保管方法

▲真珠保管用ケース
- 保管する時は、他の宝石とは別に“真珠専用の宝石箱”に入れるようにしましょう。脱脂綿は漂白作用があるので、真珠製品を包まない方が安心です。
- 新しい家具・たんすの中での保管は避けてください。接着剤・ナフタリンに注意して下さい。
- 高温(高熱)に弱いので、火に近づけたり、車の中に放置しないで下さい。
ひと言
優しく扱うに越した事は無いのですがあまりにも大切にしすぎて、たんすの中で眠ったままという寂しいお話しを聞くことがあります。
どんどんおしゃれに使ってください。その方がきっと真珠も喜んでいると思います。
加工と品質
- 光沢
- 独自の光沢は、表面的なものでなく、内部からくる照りによるものです。
上から見て輪のような光の穂先がほんのりとあり、重圧な感じがするものが良い真珠です。
このような玉は真珠層が厚く、その品質を永く保ちます。
- 色
- ピンク・シルバー・クリーム・ゴールド・グリーン・ブルー・ブラックの7色に大別されます。
真珠の色についての好みは、国・地域・人種によってまちまちで、評価も違います。
- 形
- まん丸のいわゆる真円真珠が最高ですが、異型真珠(バロック玉)もそれなりに評価されます。
カジュアルやラフな感じのファッションに重宝します。
- 大きさ
- 大きいほど希少価値があり高価です。しかし、大粒になればなるほど照り・まきが良い物は少なくなるため、大きさを選ぶか、小さくても照り・まきの良いものを選ぶかは個人の好みになります。
- キズ
- 真珠の評価は、特に傷の有無・大きさ・数・位置・ふくらみかへこみか等により左右されます。
しかし。自然の営みのほとんど任せる養殖真珠は、いくら養殖とは言えど無傷のものは滅多になく、どこかに一つくらいは針先で突いたような傷があります。
従って、このような一点傷は真珠の評価にほとんど影響しません
- 華珠
- 真珠は、Aクラスの【上珠】、Bクラスの【下珠、スソ珠】のクラスに選別され、【上珠】の中で一番上位にあるのがいわゆる【華珠】でピンク系でまきが厚く、光沢も良く、傷がほとんどなく(小さい針の先で突いたような傷は『真珠のえくぼ』と称して無傷として扱う)、まん丸であることが条件です。
従って、華珠は極めて少ない貴重な真珠のことです。
真珠宝飾品のあれこれ
エレガンス、高貴、洗練、気品、清楚・・・。
海の妖精といわれ、美しい光沢を放つ真珠。
日本女性にとって、一番似合う宝石で、冠婚葬祭などの席に必要である上に和装の着物姿を演出する装飾品として欠かすことが出来ない宝石です。
欧米では18歳になると両親から贈られる宝石でもあります。
日本でも親から贈られることが一番多い宝石だと思います。
真珠は、フォーマル用というイメージが強いですが、最近はデザインも多様になり、カジュアルなファッションにおけるアクセサリーとして気軽に楽しめるものが増えてきました。
リング
- ピンキーリング
- 小指につけます。古来より小指は、「チャンスや秘密」の象徴とされて来ました。
- ブライダルリング
- 左手の薬指につけます。左手は、「服従と信頼」を表し、特に薬指は「創造」を表します。
- 中指リング
- この指は、「直感やインスピレーション」を表します。
一番長い指なので大振りのリングをつけこなすことが出来ます。
- インデックスリング
- 人差し指につけます。この指は、「人を導き教える」指とされて来ました。
- サムリング
- 親指につけます。この指は、「権力や権威」を表す指とされ、中世キリスト教の教皇は、親指に大きな指輪をしたとされいます。
ネックレス
長さの種類
- チョーカー
- 標準となる長さは14インチ(約35cm)。ちょうど首まわりに合う長さで、清楚な印象です。
- プリンセス
- 16〜17インチ(約40〜43cm)。まわりに少しゆとりを持たせた長さのもので、汎用性が高い使いやすいタイプです。
真珠のネックレスでは、この長さを、チョーカーと呼ぶことが多いです。
- マチネー
- 21インチ(約53cm)でチョーカーの約1.5倍。本来は昼間のドレスアップ用ですが、夜会にも大丈夫です。
- オペラ
- チョーカーの約2倍、28インチ(約71cm)の長さ。夜会用のものです。
- ロープ
- 42インチ(約107cm)のゆったりとした長さがあり、2重にしても使用できます。
- ロングロープ
- ロープよりさらに長いもので、好みによって2重にしたり結んだりして使うことができます。
その他のネックレスの名称
- グラデュエーション
- ネックレスの中央部分の真珠が最も大きく、左右対称に次第に小さな真珠を連ねたもの。17インチ(約43cm)〜18インチ(約45cm)の長さが標準です。
- コンバーチブル
- 複数のクラスプ(止め具)を使ったもので、長いネックレスとして、またはネックレスとブレスレットに分けて使うことができます。
- レース
- 小粒の真珠を、レースのように編みあげたものをレースと呼びます。
- ツイスト
- 小粒の真珠を、数本の連にしてあるものです。
- ギャラクシー
- 小粒の真珠を、筒状や組みひものように編みあげたものです。
- コンビネーション
- 連の一部に大きな真珠や小さな真珠を入れて、アクセントを持たせたものです。
- ステーション
- 真珠と真珠の間に、糸や鎖を連ねたものを呼びます。
- スプレンダー
- 一本の部分と枝分かれした連からなるネックレスです。
- カクテル
- 真珠以外に他の宝石などを組み入れたものです。
- ラリエット
- クラスプ(留め金)を前で止めるY字形のネックレスで、長さの調節ができるタイプです。
- インビジブル
- 透明なテグスを使って真珠をつないだ、新しいタイプのネックレスです。